WindowsVista で RamDisk の作成手順
32bin版のWindowsVistaにおいては、OSが認識できるRAM容量がおよそ3GBである。そのため、それ以上の容量をもつRAMをマザーボードに載せても、認識されずに悲しい思いをしてしまう。
ここでは、3GB以上の十分なメモリを搭載した場合に、認識されずに放置された領域をramdiskとして活用する方法を紹介する。
追記(2015/06/27)
なお、WIndows 7 64bit ではGavotte RAMDiskを使ったRamDiskの作成はできないため、SP RAMディスクの利用を推奨する。
Gavotte RAMDisk によるramdiskの作成
Windowsにおいてramdiskを作成する方法は、シェアソフトやフリーソフトを使う方法などいくつか知られている。ここではその一つ、Gavotte Ramdisk(フリーソフト)を使ったramdiskの作成手順について紹介する。
利用するソフトと環境
- Gavotte Ramdisk 1.0.4096.5 (こちらよりダウンロード可能)
- 32bit Windows Vista SP3
- 搭載メモリ:3GB x 2 (うち、OS認識領域は3.25GB、OS管理外領域は2.75GB)
作業手順
1-1.「ram4g.reg」を実行
1-2.「ramdisk.exe」を管理者権限で実行
- [Install Ramdisk]ボタンをクリック
- ドライブのインストールについて確認された場合には承認する。
- [Disk Size = 16M], [Driver Letter = Z:], [Media Type = Fixed Media]として[OK]をクリック
- [Success]と表示されるまでしばらく待つ
- OS管理外領域よりも小さい領域(16M)を選んだ場合、自動的に管理外領域全体の容量をもつramdiskが作成される
- OSを再起動することで、マイコンピュータ下にramdiskが確認できる
ramdiskを有効活用するために
RAM上のデータはシステムを再起動すると完全に消去されてしまう。そのため、ramdisk下に一時ファイルを保存するためのフォルダが必要な場合には、再起動の度に作り直す必要があった。
ここでは、システム再起動時に自動で一連のフォルダを作成させる手順について紹介する。
設定項目
- Ramdiskとして使用するドライブ: Z:
- ドライブのボリュームラベル: ramdisk
- Ramdiskのファイルフォーマット: NTFS
- フォルダ構成
- Z:¥TEMP
- Z:¥TMP
- Z:¥DOWN
- Z:¥LOG
- Z:¥ETC
作業手順
2-0. 上記手順を参考にramdiskをZ:に作成する
2-1. コマンドプロンプトを管理者権限で立ち上げる
- 「スタートメニュー」から「全てのプログラム」を展開
- 「アクセサリ」フォルダにある「コマンドプロンプト」を選び右クリック
- 「管理者として実行」を選び、必要に応じて承認する
2-2. コマンドプロンプトにおいて、Gavotte RAMDiskを展開したフォルダに移動する
例えば上記フォルダが
C:¥Windows¥Users¥test¥Downloads¥GavotteRAMDisk
に展開されている場合、コマンドプロンプトでは次のように入力する。
cd C:¥Windows¥Users¥test¥Downloads¥GavotteRAMDisk
2-3. コマンドプロンプトを使って、Z:にNTFS形式でフォーマットをかける
FORMAT /FS:NTFS /Q /X /Y /V:RamDisk /A:512 Z:
2-4. ファイルサイズを調整する
CHKDSK /L:2048 Z:
2-5. まほうのじゅもん
CACLS Z:¥ /G BUILTIN¥Administrators:F
- この手順は必要ないように思う
2-6. 必要なフォルダを作成
MKDIR Z:¥TEMP
MKDIR Z:¥TMP
MKDIR Z:¥DOWN
MKDIR Z:¥LOG
MKDIR Z:¥ETC
2-7. ramdiskの状態をレジストリに記録する
rdutil.exe Z: registry
2-8. コマンドプロンプトを終了し、OSを再起動する
exit
- OSを再起動したのち、期待したramdiskが作成されているか確認する
トラブルシュート
ramdiskの解除
なにかおかしいときには、ramdiskを解除して再起動後、1-1からやり直す。
終わりに
ramdisk上のデータは、OSを再起動させると完全に削除される。そのため、重要なデータはHDDやSSDに保存することを忘れないように注意していただきたい。まとめwikiでは、スタートアップ・シャットダウン時のバックアップを行うパッチなども公開しているので、併せて参照していただければと思う。
FirefoxやChromeのキャッシュ、圧縮ファイルを展開する際の仮置きなどでramdiskを活用して頂けたらと思う。その他の活用例はまとめwikiでの解説を参照していただきたい。
今回作成したramdiskに対するファイルの読み書きと、SSD/HDDに対するそれの比較結果は以下の通りである。
参考
本ページには、Amazon.co.jpアソシエイト・プログラムによるリンクが含まれております。